サメ映画バトラー:第一回最強サメ映画決定戦

これは二回目となる緊急事態宣言の下、埼玉の奥地でひっそりと行われた戦いの記録である。

 

 

最強のサメ映画を決めよう

人は誰しも「一番」を決めたがるものだ。それはサメ映画でも例外ではない。古今東西これまでに100を超えるサメ映画が制作されたが、「最高のサメ映画」はもちろん『ジョーズ』であることに異論はないだろう。「サメ映画」というジャンルを生み出してしまった全ての元凶である。

その一方で「最低のサメ映画」と言えばおそらく『デビルシャーク』であると多くのサメ映画ファンは口をそろえるはずだ。この作品を愛する人はたくさんいるのも事実だが、一般的な基準で言えば視聴には相当な覚悟と気力と体力が必要な作品だ。

では「最強のサメ映画」は何だろうか?5兆人存在すると言われているサメ映画ファンなら必ず一度は抱いたであろうこの疑問に今回は答えを与えてみたい。

しかし、最強をどう決めるかが問題である。例えば「最も人がサメに殺されたサメ映画」というならば『シャークネード5 ワールド・タイフーン』は竜巻に乗ったサメが全世界を滅ぼしているのでダントツで優勝だ。

だがそれで皆納得するだろうか?否、である。我々サメ映画ファンが求めているのはただの数字の比較ではない。サメ映画同士のフィジカル・ファイトなのだ。サメ映画が拳で殴り合い頂点を決めるのだ。しかも我々にはそれを可能とする道具がある。

夢を現実にする道具:バーコードバトラー

皆さんは1991年にエポック社から発売された「コンビニウォーズ バーコードバトラー」という電子ゲーム機をご存知だろうか?「ラーメン対チョコレート!」「電池対おにぎり!」といった異種格闘技戦の極みのようなプロモーションをCMでやっていた古のバトルアイテムである。読み込んだバーコードの数値を元にキャラクターを作成し戦わせることができるのだ。どんなバーコードを読み込ませるかによってキャラの能力値がかなり異なるため、当時必死になって家中のバーコードを漁ったという経験をもつ人も多いだろう。 

今回はそのバーコードバトラーの「対戦モード」を使う。サメ映画のDVDやブルーレイ、あるいはVHSのバーコードを読み込んでサメ映画同士でバトルさせるのだ。「最強」はネットで荒れがちなトピックだが、これなら文句は出ないだろう。なお、バーコードバトラーには後継機が存在するが、今回使用するのは初代バーコードバトラーとした。

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初代バーコードバトラー(メルカリにて購入)

出場選手

2021年現在までに130本以上のサメ映画がソフト化されているが、今回は「2021年1月11日までに国内でソフトリリースされたサメ映画」であることを出場資格とした。海外版は国内版とバーコード(JANコード)がかなり異なるため、極端に強いステータスになることがあるからだ。また、同じタイトルであってもソフトの形式(DVD/BD/VHS/レンタル版/セル版)によって当然JANコードが異なるが、原則として私が所持しているソフトのバーコードを利用する事とする(残念ながらバーコードが印刷されていないVHSには出場を見送ってもらった)。自宅で異様な雰囲気を放っているサメ映画棚を活用する良い機会だ。数えてみたところ、出場サメ映画数はちょうど100本となった。これもサメ映画の神の思し召しだろう。

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レンタル店風に改装した自宅のサメ映画棚

また、今回使用するサメ映画のソフトは全て国内版であり、したがってJANコードが利用される。JANコードは13桁の数字で構成されているが、これは3つの要素に分解することが可能である。下に示したように、(1)国番号(日本は4)+JANメーカーコード(2001年以前に登録された場合は9桁)、(2)商品コード、(3)チェックデジット(番号の入力間違いをチェックするためのもの)となっている。初代バーコードバトラーがどのようにバーコードの数値をステータスに変換するかは詳しく知らないが、実はどうやらステータスを決定するのは「商品コード」の部分のみらしい*1。私が個人的に調査してもそうした法則が見出された(ただし特殊能力については不明。情報求む)。ただ、とあるサメ映画配給会社のサメ映画がステータス的に低い傾向があることも試合を経るにつれて明るみになった。この点は「おまけ」の部分で考察するが、その配給会社の商品コードの採番方式にとある特性があった事が原因だと思われる*2。そこで下記の対戦結果には各サメ映画の基本ステータスと共に配給会社の情報も記載することとした。

なお、ステータスには全く影響しないが、サメ映画未履修者向けにFilmarksのレビュースコアも掲載している。

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対戦ルール

以下に今回の対戦ルールをまとめた。

(1)対戦はトーナメント形式

(2)対戦の組み合わせはくじ引きで決定

(3)試合は2本先取

(4)3回まで「回復」コマンドを使用可能

(5)アイテムカードは使用しない

(6)意図的な裏技の利用を避ける

初代バーコードバトラーの対戦モードは次の流れでバトルが行われる。

・両プレイヤーのバーコードを読み込む

・バーコードに基づきキャラクターの能力値(生命力、攻撃力、守備力、特殊能力)が決定される

・両プレイヤーのアイテムカードを読み込む(今回はスキップ)

・能力値に基づき先攻後攻が決定

・ターンが回ってきたプレイヤーは「攻撃」と「回復」のいずれかを選択する

見て分かるように先攻が圧倒的に有利な構造になっているため2本先取とした。先攻後攻は特殊能力(潜在能力)と呼ばれる隠しパラメータに影響されるが、乱数も含まれているため一定のランダム性が存在する。何より一発勝負では味気ないし、普段日の目を見ないサメ映画に少しでも活躍の機会を与えるためでもある。「面白くもつまらなくもないけどバーコードだけは強いサメ映画」が存在するかもしれないのだ。

なお、ご存知の方も多いかもしれないが「バーコードバトラー」のバトルはひたすら地味である。最初は全て動画として記録しアップしようとも考えたが、一本撮ったところであまりにサイコな雰囲気に覆われていたことが分かったので試合風景は全てカットし、文字情報のみで結果を伝える形とさせて頂く。

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地味な試合風景

試合日程

トーナメントはA〜Hブロックのブロック戦を行ったのち、準々決勝〜決勝を行う。試合の日程は以下の通りである。

・1/11 Aブロック

・1/11 Bブロック

・1/12 Cブロック

・1/12 Dブロック

・1/13 Eブロック

・1/13 Fブロック

・1/14 Gブロック

・1/14 Hブロック

・1/15 準々決勝、準決勝、3位決定戦

・1/16 決勝

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アリの巣みたいな対戦表

できれば一気に試合を行いたいところだが、計100試合、少なくとも400回以上バーコードをスラッシュする作業は気が狂いそうになるので日程に余裕を持たせた。なお、試合ではソフト裏側に印刷されているJANコードを「バーコードどころ」に打ち込んで再バーコード化し、コンビニのレーザープリンターで印刷、専用のホワイトカードに貼り付けたものを使用している。

barcode-place.azurewebsites.net

バーコードどころ

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私の三連休はこの作業で彼方に消え去った

ブロック戦対戦結果

Aブロック

初戦を飾るAブロックには多様なサメ映画が集まった。注目カードはやはり『シャークネード』シリーズがどれほどの力を見せるかだろう。特に『シャークネード6』はアメリカ本国を差し置いて日本のみで全国劇場公開(しかも4DX)が行われたサメ映画で、日本におけるサメ映画人気を象徴する1本でもある。

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Aブロック一回戦

対戦結果:

*『オープン・ウォーター』VS『ロボシャークVSネイビーシールズ

『ロボシャーク』が2戦連続で先攻を奪い、しかも会心の一撃で一発KO。1戦目では10200というデタラメな大ダメージを叩き出した。

*『ビーチ・シャーク』VS『シャークネード6 ラスト・チェーンソー』

ビーチ・シャーク』が2戦連続先攻かつ会心の一撃で『シャークネード6』はなす術もなく撃沈。覇権サメ映画のバーコードはとにかく弱かった。

*『シャークトパスVSプテラクーダ』VS『レッド・ウォーター サメ地獄』

初戦は『レッド・ウォーター』が先攻を奪うも攻撃をミス、『シャークトパス』のカウンターをモロにくらいKO。再び先攻を取った2戦目では見事に攻撃をヒットさせ一発でダウンさせる。しかし後手に回った3戦目では初撃をかわすも2手目で生命力の4倍以上のダメージを食らいオーバーキル。 

*『シャーク・ハンター』VS『シン・ジョーズ

比較的高ステータス同士の戦いとなった。互いにダメージを蓄積させるが『シン・ジョーズ』が土壇場で会心の一撃を連発し、回復を間に合わせることが出来なかった『シャーク・ハンター』が撃沈。2戦目も同様の結果となった。

*『鮫の惑星:海戦記』VS『ダブルヘッド・ジョーズ

奇しくも同じアルバトロス配給作品の戦いとなったが、結果は『ダブルヘッド・ジョーズ』の圧勝。やはり頭は2つあった方が強いのだ。

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Aブロック二回戦

対戦結果:

*『フライング・ジョーズ』VS『ロボシャークVSネイビーシールズ

「悪くはないが良くもない」サメ映画として知られる『フライング・ジョーズ』が圧倒的なステータス差を見せつけ二連勝。 

*『ビーチ・シャーク』VS『シャークトパスVSプテラクーダ』

「イケメンは死なない」(その直後イケメンが即死)で大人気の『シャークトパスVSプテラクーダ』であるが、『ビーチ・シャーク』との能力値の差に完敗。

*『ディープ・ブルー2』VS『シン・ジョーズ

まさかの高耐久力を見せた『ディープ・ブルー2』が会心の一撃を連発する『シン・ジョーズ』の猛攻を耐え抜き辛勝を果たす。

*『ダブルヘッド・ジョーズ』VS『シャークネード5 ワールド・タイフーン』

またしてもアルバトロス配給作品対決となった。人類を滅した『シャークネード5』の高い攻撃力により『ダブルヘッド・ジョーズ』が敗北。

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Aブロック三回戦

対戦結果:

*『フライング・ジョーズ』VS『ビーチ・シャーク

トンチキサメ映画の黎明期を支えた『ビーチ・シャーク』だが、相手の攻撃をものともしない『フライング・ジョーズ』に粘り負け。 

*『ディープ・ブルー2』VS『シャークネード5 ワールド・タイフーン』

わざわざ子ザメを出し「もうこれはピラニア映画では?」という評価が相次いだ『ディープ・ブルー2』が紙耐久(生命力は『ディープ・ブルー2』の約1/6)の『シャークネード5』をヒット&アウェイ戦法で撃破。

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Aブロック四回戦

対戦結果:

*『フライング・ジョーズ』VS『ディープ・ブルー2』

非常に地味なブロック勝者決定戦となったが、試合内容は濃厚。どちらも高耐久力を誇るも『ディープ・ブルー2』の回復力が凄まじく、2回もほぼ全回復するという不沈要塞の如き戦いを見せた。しかし『フライング・ジョーズ』の会心の一撃連発に耐えきれず敗退。ファンからその存在を消し去られようとしているにも関わらず見事な戦いぶりだった『ディープ・ブルー2』に拍手を贈りたい。

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Aブロックは高ステータスを誇る『フライング・ジョーズ』がその他の有名作を蹂躙した結果となったが、注目すべきはアルバトロス勢である。プロフィールを見て分かるように軒並みあまりにも基礎ステータスが低い。国内でサメ映画配給の覇権を握るアルバトロスであるが、バーコードの世界では単なるカモでしかないのかもしれない。

Bブロック

『床ジョーズ』&『バイブヘッドシャーク』というサメAVの両横綱が集結しアダルトな雰囲気を醸し出しているBブロックの注目カードは『JAWS IN JAPAN』だろう。公開後に製作会社は倒産し主演女優はスキャンダルで引退に追い込まれるなど「呪われたサメ映画」とも呼ばれているが、本編を観れば呪われても仕方がない出来になっている。海外でも「最低サメ映画」の一つとして知られる『JAWS IN JAPAN』がどこまで健闘できるのか注目したい。

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※『地獄のジョーズ』は国内版VHSを所持していないが、バーコードは国内版を使用した

Bブロック一回戦

対戦結果:

*『床ジョーズ』VS『ゴースト・シャーク』

生命と性の神秘を感じさせるが如く高い生命力の『床ジョーズ』だったが、『ゴースト・シャーク』の猛攻で回復を使い果たし二連敗。

*『海底47m』VS『凶悪海域 シャーク・スウォーム』

先攻を取った一戦目では先制攻撃で相手を撃破した『海底47m』。しかし2戦目以後は先手をとられ、わずか500という生命力も災いし逆転負け。

*『シャーク・アタック!!』VS『ランドシャーク 丘ジョーズの逆襲』

一部でテーマ曲だけは人気が高い『シャーク・アタック!!』、一度も先手を取れず『ランドシャーク』に一撃KOを食らい敗北。

*『ディープブルー・ライジング』VS『バイブヘッドシャーク 水中アクメ』

『床ジョーズ』と同様、なぜか馬鹿みたいに生命力が高い『バイブヘッドシャーク』が二連勝。AVに負けるサメ映画…。

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Bブロック二回戦

対戦結果:

*『地獄のジョーズ』VS『ゴースト・シャーク』

もはや市場に出回っていない激レアVHS作品の『地獄のジョーズ』も『ゴースト・シャーク』に二連続KOで敗退。早く再販してくれ。

*『凶悪海域 シャーク・スウォーム』VS『シャークトパス

合体系サメ映画を一躍サメ映画のトレンドに押し上げた『シャークトパス』がまさかの敗退。『シャーク・スウォーム』の高い攻撃力が光った一戦だった。

*『ケージ・ダイブ』VS『ランドシャーク 丘ジョーズの逆襲』

昨年日本を騒がせたZ級サメ映画『ランドシャーク』、『ケージ・ダイブ』との基礎ステータスの差で完敗。本編同様、やはり陸ザメは弱かった。

*『バイブヘッドシャーク 水中アクメ』VS『JAWS IN JAPAN』

初の国産サメ映画(AV)対決となった。ステータスだけ見ると『バイブヘッドシャーク』がやや有利に思われたが、『JAWS IN JAPAN』の堅牢な守備を前にして二連敗。

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Bブロック三回戦

対戦結果:

*『ゴースト・シャーク』VS『凶悪海域 シャーク・スウォーム』

『ゴースト・シャーク』が1戦目の先手を取りまずは一勝。2戦目で先攻を取った『シャーク・スウォーム』が一勝をもぎ取る。最後の3戦目でも先手を取ったが、その後一度も『ゴースト・シャーク』に攻撃を当てることが出来ず敗退。『ゴースト・シャーク』が特殊能力(おそらく高い回避力)を持っていることが判明した瞬間である。

*『ケージ・ダイブ』VS『JAWS IN JAPAN』

着実にダメージを蓄積させる戦法を取った『ケージ・ダイブ』が粘り勝ちで二連勝。日本勢はここで全て敗退となってしまった。

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Bブロック四回戦

対戦結果:

*『ゴースト・シャーク』VS『ケージ・ダイブ』

ほぼ同等の生命力の両者(6500vs6600)だが、『ゴースト・シャーク』が特殊能力の真価を発揮した試合であった。一戦目に先手を取ったのは『ケージ・ダイブ』。『ゴースト・シャーク』の回避力によって一度も攻撃を当てることが出来ず敗北。続く二戦目では『ゴースト・シャーク』が先攻に回り、やはり全ての攻撃を回避して撃破。6回連続で回避し、回避率は100%となった。

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バーコードバトラーには液晶画面に表示されない特殊能力がいくつか存在すると言われているが、『ゴースト・シャーク』は間違いなく回避の特殊能力を持っているはずだ。劇中でも本体への物理攻撃を一切寄せ付けなかったが、まさかバーコードにも同じ力が秘められていたとは…。個人的にはサメAV勢が無事敗退してくれて安心したブロックでもあった。

Cブロック

ジョーズ キング・オブ・モンスターズ』や『シックスヘッド・ジョーズ』など比較的新しめのアレなサメ映画がエントリーする一方で、『ジョーズ』を超えサメ映画として歴代1位の興行収入を記録した『MEG ザ・モンスター』も出場するカオスなCブロック。製作費も当然歴代1位の『MEG』がどれほどの強さを見せるのか期待したい。

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Cブロック一回戦

対戦結果:

*『ディープ・ライジング』VS『ジョーズ・アタック2』

わずか100しか生命力がない『ディープ・ライジング』に対し7000の『ジョーズ・アタック2』。一戦目は『ジョーズ・アタック2』の通常攻撃で敗北するも、二戦目では回避を繰り返しまさかの一本をとる。しかし三戦目ではステータス差を覆すことが叶わず敗退。試合開始前から勝負あったかと思われたが十分に善戦していた。

*『海棲獣』VS『ジョーズ キング・オブ・モンスターズ』

またしても生命力が200しかない『ジョーズ キング・オブ・モンスターズ』と3500の『海棲獣』という階級が異なるマッチだったが、番狂わせが生じた。『ジョーズ キング・オブ・モンスターズ』が二戦とも先手をとり会心の一撃で一発KO。「当たらなければどうということはない」を体現するかのような試合だった。

*『シックスヘッド・ジョーズ』VS『シャーク・キラー』

頭を増やし陸を闊歩する力を得た『シックスヘッド・ジョーズ』だが、『シャーク・キラー』の前になす術もなく二連敗。もっと頭を増やして出直してきて欲しい。

*『イントレピッド』VS『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』

サメ映画ファンの間でもほぼ知られていない『イントレピッド』に活躍の機会を…!という期待があったが、女囚たちのセクシーシャークアタックの前に無残に敗北。

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Cブロック二回戦

対戦結果:

*『ディープ・ライジング コンクエスト』VS『ジョーズ・アタック2』

互いに攻撃を当てることが出来ずに持久戦となったが、制したのは『ジョーズ・アタック2』。『ディープ・ライジング コンクエスト』の攻撃力の低さが敗因となったが、本編のCGの破壊力は抜群なのでぜひ視聴して欲しい。

*『ジョーズ キング・オブ・モンスターズ』VS『MEG ザ・モンスター

Cブロック最大の注目カード。「サメ映画ブーム」を一般層まで広げた『MEG』に期待がかかるも、『キング・オブ・モンスターズ』に一度も攻撃を当てることが出来ず敗退。それもそのはず、別題は『ナイトメア・シャーク』。悪夢のなかで人を襲うサメなのだから物理攻撃など効くはずもない。

*『アイス・ジョーズ』VS『シャーク・キラー』

実はサメではなくただの悪霊だった『アイス・ジョーズ』。こちらも回避能力を持っていると思われたがそんなことはなく、ただの弱ステータスサメ映画だった。やはりアルバトロス勢はバーコード弱者だ。

*『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』VS『ブルーサヴェージ』

一戦目では『ブルーサヴェージ』が初手となり一撃KO。しかし二戦目、三戦目では『プリズン』の先制攻撃で一撃KOを二回連続で食らってしまう。西部のガンマンのような対決であった。

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Cブロック三回戦

対戦結果:

*『ジョーズ・アタック2』VS『ジョーズ キング・オブ・モンスターズ』

異常な回避能力をもつ『キング・オブ・モンスターズ』だが、『ジョーズ・アタック2』の攻撃を捌き切ることが出来ずに二連敗を喫する。しかし200しかない生命力で三回戦まで進んだことは称えられるべきだろう。

*『シャーク・キラー』VS『シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄』

一戦目は『キラー』の先制攻撃で一撃KO。二戦目は『プリズン』が二連続で攻撃をかわすも三発目をモロに受けて敗北。『プリズン』もアルバトロス系列の作品にしてはかなりの頑張りがみられたと言っていいだろう。

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Cブロック四回戦

対戦結果:

*『ジョーズ・アタック2』VS『シャーク・キラー』

触手ザメVSシャークキラーのブロック勝者決定戦。互いの高い生命力を生かしての殴り合いだった。互角の戦いだったが二勝をもぎとり試合を制したのは『シャーク・キラー』。両者ともに回復を三回使い果たした後でのノーガード戦では『キラー』の方が一枚上手だったようだ。

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MEG ザ・モンスター』が敗退したことで、改めて作品の面白さとバーコードの強さが比例しないことを見せつけられたブロックだった。ほぼ無名の『シャーク・キラー』が勝ち進んだことは意外だったが、よく考えればタイトル通りの活躍をしているだけである。彼はこのままサメを殺し続けることができるのだろうか。 

Dブロック

サメ映画の原点『ジョーズ』が出場するDブロックは注目カードが目白押しだ。VHS時代にジョーズパクりリスペクトして制作された作品が2本、さらに『シャークネード』シリーズで最大の人気を誇る『シャークネード カテゴリー2』も出場する激戦区であるが、果たして結果やいかに…?

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 Dブロック一回戦

対戦結果:

*『シャークネード エクストリーム・ミッション』VS『パニック・マーケット』

宇宙にサメが進出するきっかけとなった『エクストリーム・ミッション』が宇宙ザメの強さを見せつけると思いきや1勝2敗で敗退。三戦全てで先手をとるも『パニック・マーケット』の会心の一撃には歯が立たなかったようだ。

*『ジョーズ'98 激流篇』VS『シャーク・イン・ベニス』

川に出るサメVSベニスに出るサメという非常に地味な試合。『ベニス』は『激流篇』とのステータス差を前にして二連敗。そもそもヴェネチアにサメを出せば売れると思ったのだろうか。

*『ディープシャーク』VS『ジュラシック・シャーク』

『ジュラシック・シャーク』はカナダの鬼才ブレット・ケリーがサメ映画界に殴り込みをかけた記念すべき作品で多くのサメ映画ファンの心に傷跡を残した忌むべき作品だが、ステータスはかなり低く敗退。知名度の差が戦闘力の差にならないのがバーコードの面白さだろう。

*『フロム・デプス』VS『シャークネード カテゴリー2』

「サメ映画」というジャンルを定着させるという多大な功績がある『シャークネード2』。劇中のように飛行機を墜落させるほどの破壊力が期待されたが、アルバトロス配給という致命的なハンデを負い二連敗。サメ映画界の絶対王者がまさかの初戦敗退である。

*『ドルフ・ラングレン 処刑鮫』VS『メガ・シャークVSクロコザウルス』

サメよりも先に出演俳優の名前がタイトルにくる『ドルフ・ラングレン 処刑鮫』。無敵の漢はやはり強く、シリーズ人気を確固たるものとした『メガ・シャークVSクロコザウルス』を難なく撃破。

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Dブロック二回戦


対戦結果:

*『ジョーズ』VS『パニック・マーケット』

傑作中の傑作『ジョーズ』と良作サメ映画『パニック・マーケット』という好カードだったが、『ジョーズ』がなんともコメントしづらいステータスのせいで二連敗。だが『ジョーズ』はそもそもサメ映画というより映画なのでここで負けても何も気に病む必要は無いだろう。

*『ジョーズ'98 激流篇』VS『ジョーズ・リターンズ』

VHS時代のパクりリスペクト作品同士の対決となった。高い生命力を盾に戦いは持久戦へともつれ込むも、攻撃力で優位に立っていた『激流篇』が二連勝。『リターンズ』は『最後のジョーズ』という別題があるが、勝手にシリーズを終わらせようとした報いを受けたということなのかもしれない。

*『ディープシャーク』VS『フロム・デプス』

ディープ・ブルー』(1999)の大ヒットに乗じて制作された地味なサメ映画同士の対決。大元でいえばアルバトロス配給の『フロム・デプス』だが、プライムウェーブ(アルバトロスの別レーベル)配給のおかけで高いステータスを獲得。『ディープ・シャーク』は高い攻撃力を生かして果敢に攻めるも二連敗。

*『ドルフ・ラングレン 処刑鮫』VS『シャーク・ショック』

ドルフ・ラングレンVSデンキザメという、なんだか本当にサメ映画でありそうなカードとなったが、制したのはドルフィー。『シャーク・ショック』は性能的に『処刑鮫』の完全な下位互換であることが災いし二連敗を喫した。

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Dブロック三回戦

対戦結果:

*『パニック・マーケット』VS『ジョーズ'98 激流篇』

タイトル(邦題)で損をしているサメ映画ランキングNo.1の『パニック・マーケット』が酷い邦題サメ映画ランキング上位勢の『激流篇』に敗北。初戦は得意の会心の一撃で『激流篇』を見事に仕留めたが、その後は殴っても殴っても減らない『激流篇』に完敗してしまった。だが作品の出来としては『パニック・マーケット』が圧倒的に上なのでぜひ視聴して欲しい。

*『フロム・デプス』VS『ドルフ・ラングレン 処刑鮫』

ステータス的にはやや不利と思われた『処刑鮫』だったが、蓋を開けてみれば圧勝だった。『フロム・デプス』は生命力的には『処刑鮫』よりも優秀だったが、守備力が低すぎた。『フロム・デプス』には軍事用に開発されたサメが登場するが、ドルフィーの拳の前には無力だったようだ。

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Dブロック四回戦

対戦結果:

*『ジョーズ'98 激流篇』VS『ドルフ・ラングレン 処刑鮫』

川に出るサメVS湖に出るサメ(と戦う漢)となったブロック勝者決定戦は一進一退の攻防が続く熱い試合だった。初戦は先に回復を使い果たした『激流篇』が終盤で会心の一撃を連続しKO。続く二戦目は『処刑鮫』が相手の回復量を上回る攻撃を与え続け勝利。雌雄を決する最終戦は互いに回復を使い果たしたが、わずかな差で『激流篇』が押し切った。

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ジョーズ '98 激流篇』がギリギリの差で『ジョーズ・リターンズ』を打ち破ったものの、どちらが勝利してもおかしく無い試合であり、VHS時代の亡霊が高いステータスを持つことが判明したDブロック。『ジョーズ』が初戦で敗退することなど誰も予想できなかっただろう。

Eブロック

サメ映画で『ジョーズ』をも凌ぐ人気を誇る『ディープ・ブルー』が出場するEブロック。アルバトロス作品が多くを占める中、『チコと鮫』のような一般的なサメ映画ファンにはかなりマイナー作品の戦いぶりにも要注目だ。

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Eブロック一回戦

対戦結果:

*『ディープ・ブルー』VS『スノーシャーク 悪魔のフカヒレ

(レビュースコア的には)強豪の『ディープ・ブルー』と弱小『スノーシャーク』の対決を制したのはまさかまさかの『スノーシャーク』だった。この結果には無理してリリースしたコンマビジョンも大喜びだろう。

*『プロテウス』VS『ジョーズ・イン・ツナミ』

比較的強ステータスの傾向があるVHS作品だが、『プロテウス』は控えめな能力。対する『ジョーズ・イン・ツナミ』は攻撃力に全振りのかなり尖った性能だ。そのステータスを反映してか、『ツナミ』が二戦連続先制攻撃で一撃KO。『プロテウス』は粉々になっても回復する能力が(劇中では)あるが、その暇を与えなかった。

*『ジョーズ4 復讐篇』VS『シャークトパスVS狼鯨』

ジョーズ』シリーズ最終作VS『シャークトパス』シリーズ最終作の対決。勝者は『ジョーズ4』。個人的に『シャークトパス』はまだ続いて欲しいのでコーマン先生頑張ってプロデュースして下さい。

*『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』VS『チコと鮫』

現代のサメ映画がアレなものになるきっかけとなった『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』と『ジョーズ』以前の名作サメ映画『チコと鮫』という時代を象徴する作品同士の戦いであったが、『チコ』が圧倒的な強さを見せて二連勝。

*『MEGALODON ザ・メガロドン』VS『ディノシャーク』

MEG ザ・モンスター』よりも少しだけ早くDVDのレンタルを開始させ、『MEG』と誤ってレンタルしてしまう人が続出したことが記憶に新しい『ザ・メガロドン』を打ち破ったのは『ディノシャーク』だ。今でもレンタル店で『MEG』の隣に並んでいるのを見かける『ザ・メガロドン』はいい加減怒られて欲しい。

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Eブロック二回戦

対戦結果:

*『ジョーズ・アタック』VS『スノーシャーク 悪魔のフカヒレ

一回戦でジャイアントキリングを果たした『スノーシャーク』、『ジョーズ・アタック』に一度も攻撃を当てることができずにここで敗退。しかし『ディープ・ブルー』に勝利したことは誇ってもいい結果だろう。

*『ジョーズ・イン・ツナミ』VS『ジョーズ4 復讐篇』

一戦目は『ジョーズ4 』が先手をとり一撃KO。しかし二戦目、三戦目は逆に『ツナミ』が先行し会心の一撃でKO。先攻に回れば多少のステータス差はものともしない『ツナミ』の強みが十分に発揮された試合だった。

*『トリプルヘッド・ジョーズ』VS『チコと鮫』

ダニー・トレホが見事にサメに食われることで大人気の『トリプルヘッド・ジョーズ』も、『チコ』の冷酷な攻撃の前に敗退。サメと心を通わせた優しき青年の面影はもはや無い。

*『ディノシャーク』VS『ジョーズ 恐怖の12日間』

ジョーズ』の原作小説の元ネタとなった20世紀初頭のサメ被害をかなり忠実に実写化したことでサメ映画ファンにも定評がある『恐怖の12日間』が二連敗。

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Eブロック三回戦

対戦結果:

*『ジョーズ・アタック』VS『ジョーズ・イン・ツナミ』

一発が出れば相手を撃沈できるハードパンチャーの『ツナミ』であるが、肝心の先攻を一度も取れずに二連敗。ここまで面白い戦い方をしてきただけに残念な結果だ。

*『チコと鮫』VS『ディノシャーク』

サメスレイヤー『チコ』と謎の古代サメ『ディノシャーク』の対決は激闘であった。三戦全てで両者が回復を使い果たすほどの長期戦となったが、先に二勝をおさめたのは『チコ』。『ディノシャーク』のように明らかにサメでは無い生物も容赦無く仕留める本物のハンターとなってしまった。

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Eブロック四回戦

対戦結果:

*『ジョーズ・アタック』VS『チコと鮫』

ブロック勝者決定戦は、隻眼のサメ・サイクロプスが人間を襲う『ジョーズ・アタック』VS最強のサメキラー『チコと鮫』の対決となった。ここまでは高い生命力を生かした戦法をとってきた『チコ』だったが、なぜかこの試合では異様な回避力を発揮。『ジョーズ・アタック』の攻撃の8割程度を躱して二連勝を果たした。

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傑作『ディープ・ブルー』が衝撃の敗北を喫したEブロックを制したのは『チコと鮫』だった。タヒチの美しい海で愛らしい子ザメと戯れる無邪気な少年・チコはもういない。ここにいるのはアルバトロス作品をなぎ倒す冷酷無比なシャークキラー・チコだ。チコに一体何があったのだろうか…。

Fブロック

最強のZ級サメ映画『デビルシャーク』が出場するFブロック。注目が集まるのは最近ソフトがリリースされたばかりの『ホワイトシャーク 海底の白い死神』と『海底47m 古代マヤの死の迷宮』だが、ヘミングウェイ原作のサメ映画(大嘘)『アフター・ザ・ストーム』が並み居る強豪を相手にどこまで食らいつけるのかにも期待が集まる。

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Fブロック一回戦

対戦結果:

*『デビルシャーク』VS『ジュラシックジョーズ

現代サメ映画の最底辺と古のアレなサメ映画の対決となった。『デビルシャーク』は本編の攻撃力はさておき、バーコード的にはイマイチの性能に止まり惨敗した。できればあまり『デビルシャーク』には触れたくないのでこの結果に胸を撫で下ろした。

*『シャークアタック』VS『メガロドン

どちらも見所がないわけでは無いがあまり一般には知られていないサメ映画同士の対決を制したのは『メガロドン』。続編である『ディープ・ライジング』『ディープ・ライジング コンクエスト』も既に敗退しているため、ここで『シャークアタック』シリーズが決勝進出する希望は絶たれてしまった。

*『キラー・シャーク 殺人鮫』VS『ホワイトシャーク 海底の白い死神』

先日発売されたばかりのアルバトロス配給最新作『白い死神』の活躍が期待されるが、『キラー・シャーク』に二試合連続で会心の一撃をくらい敗退。『白い死神』はマイケル・マドセンをちゃんとサメと戦わせていればもう少し善戦できたかもしれない。

*『アフター・ザ・ストーム』VS『海底47m 古代マヤの死の迷宮』

先日ソフト化されたばかりの『死の迷宮』であるが、ヘミングウェイ原作というサメ映画としては反則級の属性をもつ『アフター・ザ・ストーム』に二連敗。『死の迷宮』は初心者にもオススメの作品なのでぜひ視聴して欲しい。

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Fブロック二回戦

対戦結果:

*『PLANET OF THE SHARKS 鮫の惑星』VS『ジュラシックジョーズ

サメが発する生体電気を使ってロケットを飛ばすというメチャクチャな脚本の『鮫の惑星』だが、『ジュラシックジョーズに二連敗。脚本の狂い方では確かに『ジュラシックジョーズの方が何枚も上手なので当然の結果だ。

*『メガロドン』VS『ゾンビシャーク 感染鮫』

「どうしてみんな海に行くの?」というサメ映画としては禁断のセリフがある『ゾンビシャーク』。バランスがとれたステータスを武器にメガロドンを軽々と撃破した

*『デプス・ダウン』VS『キラー・シャーク 殺人鮫』

ほぼサメが出ない『デプス・ダウン』とほぼサメが映らない『殺人鮫』の対決。『デプス・ダウン』が善戦したが、ハードパンチャー型の『殺人鮫』に二連敗し決着。

*『アフター・ザ・ストーム』VS『シャークボーイ&マグマガール』

どちらもサメ映画と呼んでいいのか微妙なラインだが、勝者は『アフター・ザ・ストーム』。『シャークボーイ&マグマガール』は続編のソフト化に期待しよう。

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Fブロック三回戦

対戦結果:

*『ジュラシックジョーズ』VS『ゾンビシャーク 感染鮫』

サメに見えないサメが出てくるサメ映画VSサメである必要がないサメ映画という興味深い対決。試合を制したのは『ゾンビシャーク』。さながらゾンビのように生命力を削られても回復で巻き返す戦いが印象的だった。

*『キラー・シャーク 殺人鮫』VS『アフター・ザ・ストーム』

「荒くれ海獣!」という明らかに詐欺のキャッチコピーを掲げる『アフター・ザ・ストーム』がここで敗退。しかしバーコード的な強さでは平均的なサメ映画より数段上だった。次回の活躍に期待したい。

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Fブロック四回戦

対戦結果:

*『ゾンビシャーク 感染鮫』VS『キラー・シャーク 殺人鮫』

ブロック勝者決定戦は『感染鮫』と『殺人鮫』の対決となった。先に一本を取ったのは『殺人鮫』だったが、続く二戦目では『感染鮫』が持ち前の回復力を生かし粘り勝ち。終戦では両者が回復を使い果たすも、勝者は『殺人鮫』だった。

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ここまで盛り上がるブロック勝者決定戦は無かった。劇中ではかなりの弱性能だった『キラー・シャーク』だが、ハードパンチャーとして覚醒した姿はまさに人類の未来の姿だと言えよう。

Gブロック

GブロックにはZ級サメ映画の重鎮『フランケンジョーズ』や『ハウス・シャーク』、大人気シリーズの始祖『シャークネード』にシリーズの人気を低迷させた『ジョーズ3』など注目カードが目白押しだ。

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Gブロック一回戦

対戦結果:

*『パニック!殺人ジョーズV』VS『ジョーズ3』

ジョーズ5』との誤認を狙う姑息な邦題の『殺人ジョーズV』だが、オリジナルのシリーズ作品『ジョーズ3』に完敗。なぜか詩人が紹介コメントを寄せるなど謎のプロモーションが心の琴線に触れる『殺人ジョーズV』にはもう少し活躍をして欲しかった。

*『ジョーズ'96 虐殺篇』VS『ジョーズ・リターン』

ジョーズ4』の公開時邦題は『ジョーズ ‘87 復讐篇』だったが、それに約10年遅れで全力で乗っかったのが『ジョーズ’96』だ。本国では『ジョーズ5』てして売り出そうとして大問題になったので元からイカれてるが、初戦で敗退してしまった。

*『シャーク・ウィーク』VS『ホワイトシャーク』

劇場公開作『シャーク・ナイトに訴えられてもおかしくないパッケージとタイトルの『シャーク・ウィーク』が同族のアルバトロス作品『ホワイトシャーク』に完勝。

*『フランケンジョーズ』VS『シャークネード』

ベクトルは全く違うが同等の人気を誇るタイトルの対決を制したのは『フランケンジョーズ』。圧倒的な生命力を前に『シャークネード 』は全く手が出せなかった。

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Gブロック二回戦

対戦結果:

*『メガ・シャークVSグレート・タイタン』VS『ジョーズ3』

「いま日本では進撃の○人という漫画が流行ってる」とアルバトロスがアサイラムに伝えた結果製作されてしまった『メガ・シャークVSグレート・タイタン』だが、やはり弱性能で完敗。

*『ジョーズ・リターン』VS『ファイブヘッド・ジョーズ

もとはアルバトロスが「頭が2つあるサメって面白そう」アサイラムに伝えた結果製作された『ダブルヘッド・ジョーズの3作目『ファイブヘッド・ジョーズ』だが、やっぱりクソ雑魚ステータスで無惨に敗退。

*『シャーク・ナイト』VS『シャーク・ウィーク』

個人的にGブロックで最も盛り上がった試合だったが、勝者はなんとパクりリスペクト側の『シャーク・ウィーク』。大金星としか言いようがない結果だ。

*『フランケンジョーズ』VS『ハウス・シャーク』

一部で熱狂的な人気を得ている『フランケンジョーズが詐欺クラウドファンディングで多額の資金を獲得し製作された『ハウス・シャーク』に圧勝した。とはいえ『ハウス・シャーク』は10年に一度出るか出ないかというレベルのZ級作品なので是非視聴してみてほしい(責任は取らない)

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Gブロック三回戦

対戦結果:

*『ジョーズ3』VS『ジョーズ・リターン』

多少のダメージなら驚異的な回復力で何度でも戻ってくる『リターン』に『ジョーズ3』が完敗。だがここまであまり振るわなかった『ジョーズシリーズ作品としては十分過ぎる結果を残せたと言えるだろう。

*『シャーク・ウィーク』VS『フランケンジョーズ

ラッキーパンチで勝ち上がってきた『ウィーク』だったが、『フランケンジョーズ』との性能差を覆すことができずに二連敗。だが『シャーク・ナイト』に勝っただけで面白いのでOK。

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Gブロック四回戦

対戦結果:

*『ジョーズ・リターン』VS『フランケンジョーズ

持久戦となったブロック勝者決定戦。先述したように『リターン』は追い詰められても回復して巻き返すシーンが何度かあり一本だけ勝ち取るが、『フランケン』はそれ以上のパワーを持っていたようだ。

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パクリ/パクられ対決が最も熱かったGブロックだが、結果だけを見れば『フランケンジョーズがバーコードの強さを生かして順当に勝ち上がったとも言える。みんなも『シャーク・ナイト』と『シャーク・ウィーク』を一度見比べてみてほしい。

Hブロック

ブロック戦最後の戦いとなるHブロック。ここまで全く良いところがない『シャークネード』シリーズだが、『シャークネード4』がどこまで食らいつけるのか注目したい。

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Hブロック一回戦

対戦結果:

*『メガ・シャークVSメカ・シャーク』VS『ディープ・ブルー3』

アルバトロスから「日本にはメカ化させて戦わせる伝統がある」という進言を真にうけて製作された『メガ・シャークVSメカ・シャーク』が『ディープ・ブルー3』に二連敗。

*『インパクト』VS『ジョーズ2』

サメ映画なのにサメよりも宇宙人の描写に力が入っている事で有名な『インパクト』、初戦敗退。シリーズとしてギリギリ認められている『ジョーズ2』はなかなか強かった。

*『サミュエル・フラーのシャーク!』VS『ダーク・タイド』

サミュエル・フラー&バート・レイノルズという強すぎるタッグの『シャーク!』だが、惜しくも初戦敗退。『ジョーズ以前のサメ映画としては抜群の知名度を誇るが、バーコードの力は伴わなかったようだ。

*『生体兵器アトミックジョーズ』VS『ブルーサヴェージ セカンドインパクト

「セカンド」と名乗っているが別に続編でも何でもない『ブルーサヴェージ セカンドインパクト』が『アトミックジョーズ』に二連敗。とはいえ『セカンドインパクトはなかなか見所があるので機会があるなら一度視聴して欲しい作品だ。

*『シャークネード4』VS『赤い珊瑚礁 オープン・ウォーター

ひっそりと続編製作が決定している『赤い珊瑚礁がアルバトロス作品に完敗。こちらもシリアスなサメ映画として定評があるのでぜひ観てほしい一本なだけに、もう少し活躍して欲しかった。

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Hブロック二回戦

対戦結果:

*『ロスト・ジョーズ』VS『ディープ・ブルー3』

日本人がメインキャストとして初めてハリウッドサメ映画に出演した記念すべき作品『ディープ・ブルー3』。『ディープ・ブルーとしての面影はほぼ無いがコレはコレでアリだ。…だが試合はZ級サメ映画『ロスト・ジョーズ』の勝利に終わった。

*『ジョーズ2』VS『ピラニアシャーク』

なぜあの市長が再選しているのか?と総ツッコミが入った『ジョーズ2』だが、サメ映画としての出来は良い方だ。しかし『ラニアシャーク』の方がバーコード力が上だった。

*『ダーク・タイド』VS『生体兵器アトミックジョーズ

ハル・ベリーを主演に引っ張り巨額の製作費を投じるものの見事に転けた『ダーク・タイド』が『アトミックジョーズ』に二連敗。タイトル通り画面が暗過ぎるのが本当にもったいない作品だった。

*『シャークネード4』VS『ロスト・バケーション』

人間とサメのタイマンバトルを描ききった傑作『ロスト・バケーション』が製作費的には1/8ほどしかない『シャークネード4』に敗北。だがそんなことはどうでもいいのでとにかく『ロスト・バケーション』は観て欲しい。

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Hブロック三回戦

対戦結果:

*『ロスト・ジョーズ』VS『ピラニアシャーク』

本当に、全く、一切何の理由もなくサメが飛ぶ『ロスト・ジョーズ』と若干飛び跳ね『ピラニアシャーク』の空中戦となった。試合を制したのは『ピラニアシャーク』。相手が小さすぎて『ロスト・ジョーズはほぼ攻撃を当てることができなかった。

*『生体兵器アトミックジョーズ』VS『シャークネード4』

『シャークネード』シリーズとして初の三回戦出場を果たした『シャークネード4』も、『アトミックジョーズの爆発的な攻撃力に完敗。『シャークネード』はBDボックスも発売されているので是非購入の上視聴してほしい

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Hブロック四回戦

対戦結果:

*『ピラニアシャーク』VS『生体兵器アトミックジョーズ

ブロック勝者決定戦は一捻り効いたサメ映画同士の対決となった。『アトミックジョーズ』の爆発力に期待がかかるが、『ラニアシャーク』が回避力をいかして攻撃をさばききりKO。バーコードバトラーは回避がズル過ぎる。

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『ピラニアシャーク』の勝利で全てのブロック勝者が決定した。非常に地味なHブロックだったが、シャークネードシリーズが最大の頑張りを見せてくれたので個人的には大満足である。
 

準々決勝・準決勝・三位決定戦

準々決勝

壮絶なブロック戦を制した8作品がぶつかり合う準々決勝。ここまで勝ち上がった作品はステータス的に優劣が付け難く、どのような展開になるか一切読めない。

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対戦結果:

*『フライング・ジョーズ』VS『ゴースト・シャーク』

奇しくもグリフ・ファースト監督作品同士の対決となった。初戦の先手は『ゴースト』だったが、『フライング』が二連続で会心の一撃を繰り出しKO。二戦目も『ゴースト』が先攻に回り、三連続で『フライング』の攻撃を回避する。しかし『フライング』の強力な会心の一撃によって撃沈。

*『シャーク・キラー』VS『ジョーズ '98 激流篇』

初戦は『シャーク・キラー』が優位を保ったまま展開。『激流篇』が回復を使い果たしてKO。続く二戦目では『激流篇』が試合をリード。『シャーク・キラー』が回復を行い体勢を立て直そうとするも間に合わずに惜敗。最終戦では『シャーク・キラー』が会心の一撃を連発し『激流篇』が窮地に立つが全回復を二回も行い完全に形勢逆転、じわじわとHPを削り勝利した。

*『チコと鮫』VS『キラー・シャーク 殺人鮫』

初戦は『チコ』が堅実にダメージを積み重ねていくが、『殺人鮫』が得意のハードパンチを生かし逆転勝利。二戦目では『チコ』が先手をとるが、やはり『殺人鮫』のクリティカル二連発に耐えきれず敗北。いくらチコと言えどもサメ人間には及ばなかったようだ。

*『フランケンジョーズ』VS『ピラニアシャーク』

『フランケンジョーズ』が『ピラニアシャーク』の高い守備力と回避力に苦戦するかに見えたが、『ピラニアシャーク』の回復力が足らずに二連敗。二戦目で三連続で800しか回復できなかったことが敗因だ。

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準決勝

地味なサメ映画が勝ち進み一抹の不安を覚えるが、バーコード強者が揃った準決勝。ファンの多さで言えば『フランケンジョーズ』が圧倒的だが果たして…?

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対戦結果:

*『フライング・ジョーズ』VS『ジョーズ'98 激流篇』

沼に出るサメVS川に出るサメとなった準決勝一試合目。先制攻撃で会心の一撃を決め、その後さらにもう一度クリティカルヒットをお見舞いした『フライング・ジョーズ』が先取。二戦目で先攻を奪った『激流篇』だったが、再び会心の一撃を二連続で食らい回復が間に合わずKO。ステータス差はほぼないものの、試合内容は『フライング』が圧倒していた。

*『キラー・シャーク 殺人鮫』VS『フランケンジョーズ

ミュータント・シャークがぶつかり合った準決勝二試合目。『キラー・シャーク』は得意の会心の一撃を出すことが出来ず、元からの生命力の差(2倍以上)が祟り二連敗を喫した。バーコードバトラーにおいてはやはり生命力が最も重要なステータスなのかもしれない。

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三位決定戦

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対戦結果:

 *『ジョーズ'98 激流篇』VS『キラー・シャーク 殺人鮫』

惜しくも決勝進出を逃した両者。どちらもマニア中のマニアしか知らないような作品だ。初戦は『激流篇』が先手をとり『キラー・シャーク』を軽々と粉砕。二戦目は『キラー・シャーク』が先攻となり、初手で会心の一撃を繰り出す。『激流篇』の生命力を半分も削る絶大なパンチに会場(私)が沸いたが、カウンターで一撃KO。

第一回最強サメ映画決定戦第3位は『ジョーズ'98 激流篇』となった。この企画を進行中、レンタル落ちで入手した同作に重大な(そしておそらく意図的な)誤表記があることを知ったことも大きな収穫だった。

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完全に優良誤認

勝戦

100本のサメ映画の頂点に立つのはどちらのサメ映画なのか?全サメ映画ファンが求めた答えが今…!

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対戦結果:

*『フライング・ジョーズ』VS『フランケンジョーズ

一戦目:先攻をとったのは『フライング・ジョーズ』。ほぼ同ステータスの両者は互いに着実にダメージを蓄積させるが、先に大ダメージを叩き出したのは『フライング・ジョーズ』。ここで早くも決着かと思われるも、『フランケンジョーズ』が5000も回復し振り出しに戻る。その後両者は回復を使用しつつ一進一退となるが、先に回復を使い果たした『フランケンジョーズ』がギリギリの差で敗北。

二戦目:先攻をとったのは『フランケンジョーズ』。再び似たような試合展開になると思われたが、『フランケンジョーズ』が先に会心の一撃を繰り出し『フライング・ジョーズ』が一気に窮地に追い込まれる。『フライング・ジョーズ』は回復しつつ体勢を立て直そうと努めるが、『フランケンジョーズ』が終盤で全回復。そのまま押し切られる形で『フライングジョーズ』が敗北した。

三戦目:先攻をとったのは『フライング・ジョーズ』だったが、先に会心の一撃を出し追い詰めた『フランケンジョーズ』が終始優勢に立つ。『フライング・ジョーズ』の攻撃が800程度しかダメージを与えられない一方で、『フランケンジョーズ』は2000台のダメージをコンスタントに与えていった。終盤、『フライング・ジョーズ』の最後の回復が1000しか出ずに『フランケンジョーズ』に敗北。

…ということで、100本のサメ映画をなぎ倒し優勝を飾ったのはマーク・ポロニア監督作品の『フランケンジョーズ』だった。勝敗の差を決めたのは一体なんだったのだろうか。『フランケンジョーズ』は生命力が全サメ映画中トップだったが、『フライング・ジョーズ』とは僅か700しか差がなく、攻撃力と守備力に至っては同値である。決勝で隙のない戦いぶりを見せた『フランケンジョーズ』であるが、思い出してみれば本編も隙間なくトンデモ映像が視聴者を襲う作りをしていた。そうした事情がバーコードにも何らかの形で反映されたのかもしれない。

終わりに

「最強のサメ映画」を決めるべく行われた「第一回最強サメ映画決定戦」を制したのは『フランケンジョーズ』だった。『フランケンジョーズ』はこれまで"ある意味"で最強のサメ映画だったが、今回の戦いで名実ともに"最強"を名乗る資格を得た。これからは「最強のサメ映画と言えばフランケンジョーズ」であると巷でも話題になるだろうし、Amazonプライムでの視聴回数も爆増、レビューには「最強のサメ映画の貫禄を感じた」という文言が溢れることだろう。「サメ映画とは何なのか?」を考える良いきっかけにもなるので、まだご覧になっていない方には絶対に一度はみてほしい作品だ。

だがわざわざ「第一回」と銘打ったことには理由がある。第一に、今回は原則として私が所持しているソフトのバーコードを利用したため、全てのバージョン(DVD/BD/VHS/レンタル/セルetc.)のサメ映画を戦わせたわけではないし、海外勢も参加していない。「真の最強」を決めるにはまだ時間がかかることだろう。

第二に、なるべく多くのサメ映画を戦わせるために「初代バーコードバトラー」を使用したが、「バーコードバトラーII」をはじめとした後継機にも興味深い機能が搭載されている。「II」以後では、バーコードの半分が「アイテム化」してしまう一方でカード同士を合体させて戦うことができるのだ。サメ映画というジャンルが半分ぐらいは何かしらとの合体で成り立っていることを鑑みれば、この機能を使ってこそ「最強のサメ映画」が決まると言っても過言ではないはずだ。

第三に、「バーコードバトラー」はキャラが殴り合うことで勝敗を決めるが、似たようなバトルアイテムは他にもある。例えば「バーコードイレブン」ではバーコードを使ってサッカーチームを結成しサッカーの試合ができるのだ。「サメ映画でサッカーをする」という状況は全く意味が分からないが、一部の層にはうけるのかもしれない。

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念のため取り揃えてあったバーコードバトラーIIとバーコードイレブン(メルカリにて購入)

最強のサメ映画を決める戦いはまだまだ終わらないのである。

おまけ

あの配給会社のサメ映画はなぜ弱いのか?

最初に述べたように、バーコードバトラーの性質上、同じ会社から出されたサメ映画が「企業コード」が同じだからといって似たようなステータスになるということはない。だが試合が進んでいくにつれて明らかになったのは、アルバトロス作品は生命力が低い傾向にあることだ。今回出場した100本のサメ映画のうち、アルバトロス系列作品(アルバトロス、プライムウェーブ、ニューセレクト)は計27本である。そのアルバトロスと非アルバトロス作品それぞれのステータス平均値を求めた結果が以下である。

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グラフからも明らかなように、アルバトロス系列のサメ映画は特に生命力が低い。t検定を用いた統計的検定を行ったところ、アルバトロス系列作品の生命力はその他の配給会社のサメ映画のそれよりも統計的に有意(1%水準)に低いことが判明した。

本来なら企業コードはステータスに関係がないはずであるが、なぜこうした傾向が見られるのか?その秘密はアルバトロス作品の商品コードの形式…というか商品コードの最初の数字にある。以下にアルバトロス作品をいくつかピックアップしてみた。

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初代バーコードバトラーにおける生命力の最大値は19900、最小値は100である。表を見て推測できることは、

1) 生命力は商品コードの頭3桁で決まる

2) だがその3桁の頭の部分が2以上の場合は"0"に変換される(例:『シャークネード』は407→007)

3) "000"の場合、頭の部分が"1"に変換される(例:『フロムデプス』は500→100)

4) 変換を経た3桁の数字に100を掛け合わせたものが生命力となる(例:『シャークネード』は 007→700)

ということである(もちろん全てのバーコードにこの法則が当てはまるかは分からない)。つまり、アルバトロス作品の生命力が低いのは、

1) 商品コードの最初の数字が"4"か"0"で始まる事が多い

2) "4" or "0" + 2桁の数字の2桁の部分が、(おそらくアルバトロス社内での管理のために)連番形式を取っている

からだと推測される。(2)についてもう少し詳しく述べると、例えば『鮫の惑星』は"411"で、その続編の『鮫の惑星 海戦記』は"412"であるし、『ホワイトシャーク』は"414"、その続編的な扱いの『ホワイトシャーク 海底の白い死神』は"415"だ(実際にはアルバトロスが邦題で勝手に続編っぽくしているだけだが)。こうした傾向は上記の『シャークネード』シリーズをみてもおおよそ当てはまる事がわかる。

つまり、今後アルバトロスが更にシリーズ物としてサメ映画を出し続ければ、いつしか高い生命力のサメ映画が誕生する事が約束されているのである。日本のサメ映画配給の大部分を担うアルバトロスではあるが、残念ながら現状ではバーコード弱者であると言わざるを得ない。しかし、アルバトロスはサメ映画を出せば出すほど強くなる企業であることも示唆されているのである。がんばれアルバトロス!

エキシビジョン・マッチ

華々しく優勝を決めた『フランケンジョーズ』だが、彼にはもう一戦挑んでもらうことにした。バーコードバトラーとは本来異種格闘技戦のためのものである。そこで中古で購入した「バーコードバトラーII」に唯一混入していた前所有者のオリジナルカード「生しょうが」と戦わせ、バーコードとしての力量を測ってみたいと思う。

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※表記ステータスはII基準

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サメ映画VS生しょうがの風景

対戦結果:

生しょうがのステータスは生命力8000,攻撃力1500,守備力200とそれなりの高さであったが、やはり『フランケンジョーズ』は最強だった。初戦では『フランケンジョーズ』が一方的に攻撃を重ねて勝利。二戦目では先攻を生しょうがに奪われるが、『フランケンジョーズ』は生しょうがに回復の隙を与えることなく撃破し二連勝を決めた。

 

実際のところ微妙なステータス差では時の運やプレイング(攻撃or回復の選択)で勝敗がその都度異なるだろう。しかし今回の企画でわかった唯一確かなことは、「サメ映画は生しょうがより強い」ということだ。この事実を糧に明日もサメ映画を楽しんでいきたい。

*1:この点についてはTwitterでご指摘を頂いた。また、参考文献として中野修一(1992).「バーコードバトラーの解析」『Oh!X』120号, pp46-49.

*2:この点についてもTwitterでご指摘頂いた。先のご指摘と合わせ、ここで感謝を申し上げたい。